下田 ‐ 建築史研究室

筑波大学 世界遺産専攻 下田一太研究室のブログです

国際地盤工学会

9月2日より6日にかけてパリの国際会議場にて第18回国際地盤工学会が開催されました。4年に一度の学会で,今回は世界各国より1000名以上が参加,日本からは150名ほどが出席しています。
第18回国際地盤工学会ウェブサイト
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学会の分科会に「遺産のための地盤工学(TC301)」と「アジア地区の遺産のための地盤工学(ATC19)」が設けられており,多様な研究事例が報告されました。
遺産の保存修復においては,地面上部に残された建物を対象として建築学からのアプローチが一般的ではありますが,これを支える基礎にも重要な遺跡の歴史的・技術的オーセンティシティーがあることが強く主張される各発表です。遺跡周辺の環境を考える上でも,遺構から連続的に周囲に広がる地盤はたいへん重要な要素となっています。

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発表者に対してセッションの時間が限られていることもあり,この学会内では十分な議論ができないため,後日9月6日にはATC19のメンバーにてユネスコ本部内にて会議が開かれました。ATC19の代表はアンコール遺跡,ボロブドゥール遺跡でもお世話になっている岩崎良規先生です。

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朝9時から夕方6時までにわたり,世界各地の遺産にまつわる地盤工学による研究事例が報告・議論されました。
地盤工学による単一アプローチとはいうものの,学問分野内のさらに多様な専門性にもとづく学際的な議論が展開されたのが印象的です。こうした地盤工学に立脚した遺跡保存の視点が今後ますます重要性を高めていくことを感じる多様な議論でした。(下田)

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