下田 ‐ 建築史研究室

筑波大学 世界遺産専攻 下田一太研究室のブログです

サンボー・プレイ・クック遺跡群のレセプションセンター オープン!

このたび,サンボー・プレイ・クック遺跡群のレセプションセンターの竣工式が執り行われ,施設の利用が一部で開始されました。

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レセプションセンターは,遺跡群の管理事務所,チケット販売,レストラン,地域物産品の実演販売可能なマーケットなどの施設を含むもので,遺跡へアクセスする道路舗装整備と駐車場が工事併せてアジア開発銀行のプロジェクトとして行われました。

サンボー・プレイ・クック遺跡群保全事業では,この舗装道路のルート設定や,レセプションセンターの建設予定地の検討,候補地での事前発掘調査,そして施設のデザインに協力をしてきました。

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レストランとマーケットの利用が開始され,これまで遺跡群の寺院境内に位置していたレストランが新しい施設に移動して多くの国内外の観光客を受け入れています。
マーケットについてはできるだけ地域物産品の販売を目指すことになっており,周辺の7カ村がそれぞれ特徴的な物品を検討しますが,現実的に隣接する村落で特徴のある商品の開発は今後の大きな課題です。

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管理事務所やチケット販売については,遺跡群の管理体制の整備とあわせて具体的な組織化に取り組まれる予定です。現在準備が進められている,この遺跡群の世界遺産登録申請においてもマネジメントプランの充実が求められていますが,管理組織構築の主導権争いが静かに生じており,難しい現状があります。

これまでにも遺跡群を管理してきた文化芸術省が,積極的に管理計画を準備してきましたが,すでにカンボジア国内で世界遺産に登録されたアンコール遺跡群やプレア・ヴィヘア寺院と同様に,その上位の行政組織が独立した機構を立ち上げることを検討しています。その他,様々な思惑が絡み,たいへん複雑な状況となっている現状です。
管理事務所のオープンは,これらの問題解決を象徴的に示してくれることでしょう。

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