下田 ‐ 建築史研究室

筑波大学 世界遺産専攻 下田一太研究室のブログです

日本ユネスコ協会連盟によるバイヨン事業

アンコール遺跡群バイヨン寺院では,昨年より日本ユネスコ協会連盟と連携して修復工事を行っています。
バイヨン寺院にある多数の石彫像を修復する工事が順次進められています。

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このたび,この事業のウェブサイトが開設されました。
日本ユネスコ協会連盟「アンコール遺跡事業」サイト

アンコール遺跡における日本国政府アンコール遺跡救済チームによる修復工事は,政府予算で進められているODA事業ですが,この石彫修復事業は民間からの支援を募って進められている新しい事業形式によるものです。

日本国政府の修復事業からは技術的支援や重機等の機材協力を受け,密接な関係の元に進められています。

アンコール遺跡の救済事業は実に多様なニーズがあり,現状の各国・各組織による活動ではまだまだ圧倒的に活動量が不足しています。様々な方法で修復活動を多角的に進めていくことが求められており,本事業はその重要な試金石となるものです。(下田)

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Archaeological Discoveryへの掲載論文

考古学学術雑誌Archaeological Discoveryにアンコール遺跡より東へと延びる王道沿いの寺院に関する論考が掲載されました。

これまで内田悦生先生と共同で調査を進めていた結果をまとめた内容です。
アンコール帝国の王道については,近年注目が集まっていますが,これまでは主にタイに位置するピマイ遺跡へと延びる王道の研究に注力されていました。
また,サンボー・プレイ・クック遺跡群へと延びる南東へ延びる王道の研究についてはこれまで下田も研究をしておりましたが,特徴のある石造寺院は多くは認められず主に平行して構築された新旧の幹線道の関係を明らかにすることが成果となっていました。

今回の東道沿いにはいわゆる「宿駅寺院」と呼ばれる類似した計画に基づいた遺構が配置されていましたが,それらの建造年代について,岩石学と建築学的な特徴から明らかにしました。

Banteay Ampil
(宿駅寺院の中でも最も残存状態の良い遺構 Prasat Banteay Ampil)

以下より論文にアクセスできますので,興味のある方はぜひ。(下田)
論文掲載URL

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『アジアへ,カンボジア』発刊

先月9月にNPO法人織の海道実行委員会より「アジアへ,カンボジア」が発刊されました。
2冊組の書籍で,第一巻ではカンボジアの歴史・文化,そして第二巻ではクメール染織について紹介されています。

この「NPO 織の海道」さんとは2011年にシェムリアップでカンボジアの伝統的織物の展示会を開催されたときにお手伝いしたことがきっかけで交流がはじまり,今回の書籍への寄稿となりました。

以下,新刊案内のチラシです。(下田)
アジアへカンボジア

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千葉大学付属中学校の皆さんが来られました

10月3日に千葉大学付属中学校の1年生から3年生、総勢25名が筑波大学へ訪問に来られました。

今回いらした生徒の皆さんは、総合科目として行う学習テーマとして「世界遺産」を選択したメンバーで、自分が興味を持った世界遺産に焦点を当てて事前学習を進めてきたそうです。当日は、下田先生による世界遺産についての講義のあと、中学生と大学院生によるグループディスカッションが行われました。

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前半に、世界遺産に関する講義を下田先生が行いました。生徒の皆さんは、メモを取りながら熱心に講義を聴いており、世界遺産の学習に対する熱意を強く感じました。慣れない大学の校舎と大学の先生の講義に少し緊張している様子もありましたが、大学院生も交えたグループディスカッションでは先生や大学院生に熱心に質問を投げかけている姿が印象的でした。
質問の内容も中学生とは思えないようなハイレベルなものがあり、鋭い質問にタジタジの大学院生の姿が多くみられました。難しい質問に対していかに簡単な言葉で正確に説明するか、受け答えをする側にとっても大変勉強になる有意義な時間となりました。
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今回の訪問は我々大学院生にとっても新たな発見がある貴重な機会となりました。今後もこのような機会があったら是非参加したいと思います。また、世界遺産を学校教育の場で活用するという試みは大変興味深く、世界遺産に興味を持つ中学生が多いということは大変うれしく思いました。短い時間でしたが今回の講義とディスカッションが中学生のみなさんの学習に役立てば幸いです。
(菅澤由希)


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